あなたは、「苦手な人」と聞くと何を思うでしょうか。
誰かの顔かもしれません。
いつかの光景かもしれません。
私たちは、これまでにいろいろな体験や経験を経て今ここにいますね。そんな中で、苦手な人との出来事を繰り返し思い出しているほど、その顔やエピソードを鮮明にイメージできてしまいます。できれば思い出したくないし、すっかり忘れてしまいたい。思い出したいのは楽しい思い出だけ。それが本音なのではないでしょうか。
私自身も、ぐるぐる繰り返す記憶にツラい気持ちになったことが何度もありました。また、忘れた頃に苦手な人と出会って、ぐいぐい近寄って来られるということもありました。
なんでこんなことが続くの?と恨めしく感じたことは一度や二度ではありません。
心理学の世界には「投影」という考え方があります。簡単に言うと、自分の認めがたい部分をなしにして、他人の中に投げ込むという防衛規制です。これは人間誰しもが、自分のこころを守るためにやっていることです。
つまり、私は苦手な人の中に私の認めがたい部分を見ているのです。
そんなこと信じられない!という声が聞こえてきそうですが、イヤな気分になったなら、次のステップは飛ばしても構いません。
次に、苦手な相手の嫌な部分を言葉にして言ってみてください。嫌であればこころの中で言ってみるのでも構いません。できそうなら、紙に書いてみるのもいいです。
そして、自分自身をみつめてみてください。
共通点はありますか?
私は、最近苦手だなと感じた人のことを思い浮かべましたが「正にその通り」でした。
私が初めてこの考え方に出会った当時は、このことは受け入れ難く、それ以上考えるのを止めてしまいました。苦手な相手に自身の投影を見ていると分かったところで、なんの救いもないですよね。それを自分の心地よいにつなげられなければ意味はありません。
実は、投影は自分のものとして取り戻したらそこで終わりです。逆に言えば、嫌っているうちは影のようにいつまでもついて来るのです。
私は、二度と会わないはずの方と、再び別の集まりでご一緒するということがありました。また、相手を変えて同じことが起きることもよくあります。例えば、つきあうのは同じようなタイプの男性ばかり、とか。なぜかどの職場でもバカにしてくる相手がいる、とか。
あなたにも心当たりがあるのではないでしょうか。
先ほどお伝えした通り、投影は自分のものとして取り戻すことができたらそこで終わりです。つまり、あなたが今苦手だなと感じる相手は、あなたを成長させてくれる相手なのです。相手はチケットを持って待っているのですから、ありがたく受け取りましょう!そして、苦手な人がより少ない世界に行きましょう。
共通点に気づくだけでチケットを手に入れられることもありますが、それは稀です。どんなことが、あなたにそれを受け入れ難くさせているのかに気づくために、誰かの助けがある方がよりスムーズかもしれません。もしあなたにサポートが必要であれば、私とお話してみませんか。あなたがより生きやすくなるお手伝いをしたいと思っています。