以前お会いしたクライエント様からこんな言葉をお聞きしました。
クライエント様ご自身は、とても活動的で活き活きしておられ、自分の好きなことを活かしたお仕事をされていました。これまで人間関係で大きく困ったことはなく、仕事や人生の局面も持ち前のガッツで乗り越えてこられたようです。困り感の少ないADHDの方という印象でした。
では、なぜH&N・セラピールームにお越しになったのか。
「子育てをどうしていいか分からない」そんなご相談内容でした。
子どもにも衝動性や多動の気配があり、それなりに対応はしてきたつもりだけど、ここにきてとても困っている。子どもの検査(知能検査)をするタイミングで自分も検査を受けたら「私もADHDと診断されたと」のことでした。子育ての悩みを吐露される様子からは、これまでのご苦労がにじみ出て、私からは<ほんとうによくがんばってこられましたね>という言葉が無意識に出ていました。
丁寧に話を聴いていくと、クライエント様自身のこれまでの人生に大きなトラブルはなかったけど、小さい頃から周囲のお友達との感覚の違いを感じていたとのことでした。現在お話を聴かせていただく私にとっては、クリエイティブで頭の回転の速い方という印象ですが、これまでの育ちの中では、周囲との価値観の違いやなじめなさから孤独を感じたり、根底には自信のなさがあることが明らかになっていきました。
毎回お話のメインは子育てにまつわる内容でしたが、クライエント様の過去の経験が子育てにも影響するため、過去のさみしさや傷つきなどが出てくる度にていねいに癒しの作業も行いました。私には、それがクライエント様にとって、車の両輪(自分のこと・子どものこと)を補強し大きく強くされている作業のように感じていました。
あなたが、今子育てをしているかどうかに関わらず、ADHDといった診断があるかどうかに関わらす、あなた自身が生きづらさを抱えているならば、一度私と話してみませんか?あなたの今の気持ちや過去の経験や、今ここであなたの中に湧き上がってくることをお聴きしたいと思っています。